今回は、4月のメルマガ配信です。
以前に当ホームページのブログで紹介させていただきましたが、人の分類法には「五行類型論(体癖)」と呼ばれるものがあります。
とても有用なので、日常生活でできるだけ簡単に他人の「体癖」を推察できる方法について書きたいと思います。
とても有益な五行類型論(体癖)という人の分類法
これは、自然摂理である陰陽五行思想によるもので、生理機能の特徴に基づき分類され、体形などの身体的なことから能力や適性や性格に至るまで、違いが現れてきます。
とても面白い内容で、自分自身を理解することや職業選択や人間関係や教育などにも利用でき、とても有益だろうと思われます。
陰陽五行思想によると万物は、全て陰陽に分類でき、かつ五行(五つの要素:木、火、土、金、水)に分類できると言います。
つまり、万物は、全て2×5で10種類に分類できます。もちろん、人も10種類に分類できるというわけです。
人の場合10種類の象徴として、10種類の臓腑が存在します。
その10臓腑(五臓五腑)のうち生まれる時に1つだけよく働く(優位な)臓腑が決定されることから、生理機能の特徴も10種類に分かれます。
そして生理機能の違いから、上述のように様々な違いが現れてくることになります。
さらに、生理機能というのは10個の臓腑により営まれ、臓腑は、交感神経と副交感神経の両方から2重に調整を受けています。
竹下雅敏氏によると、上述の分類も交感神経系支配のものと副交感神経系支配のものの両方があり、それぞれに10種類あると言います。
つまり、交感神経系においてよく働く臓腑が1つと副交感神経系においてよく働く臓腑が1つ誕生時に決定されるということです。
そして、交感神経系における特徴が主に活動面に現れ、副交感神経系における特徴が主に心理面に現れると言います(五行類型論)。
ただし、交感系神経系でよく働く臓腑と副交感神経系でよく働く臓腑が、同じ五行(要素)になることはないとあります(五行類型論)。
また、野口晴哉氏が発表した「体癖」という概念は、正しくこの「五行類型論」のことであるとも言及しています。
さらなる詳細は、竹下雅敏氏のホームページ(シャンティ・フーラ)か、当ホームページのブログをご参照してください。
五行類型論(体癖)の日常生活での判定は難しい
日常生活で接する人の体癖を判定する時に、1・2種は理屈っぽい(思考的)、3・4種は感情的(良いか悪いかより好きか嫌いか)、5・6種は実益的、7・8種は勝負好き、9・10種は愛情的(良いか悪いかより愛せるかどうか)という特徴からも判断でき、かなり正確なものです。
ただし、係わってすぐにわかるものでもないし、主観が入る可能性があり客観性に乏しいところがあります。
野口晴哉氏は、お辞儀やしゃがむなどの体運動の特徴から、体癖をほぼ正確に判断する方法を開示しています。
それを参考にすると、ある程度までは正確に判定することも可能なのではないかと思います。
ただ、日常生活において、特に親しい友人は別として、このような体運動を行ってもらうことはできませんし、もっと素早く簡単に対象となる方の体癖が推察できると、とても有益で便利ですよね。
日常で接する人の体癖を推察する際に、私が日頃行っているやり方を整理して、今回ご紹介したいと思います。
日常生活で一番使いやすく有益な方法は、「顔(頭)の形を中心とした特徴」による判定です
「顔(頭)の形を中心とした特徴」について、ブログにも書きましたが、各種体癖ごとの特徴は、以下の通りです。
ただし、交感神経系(1項目)と副交感神経系(2項目)の2つがあるので、それがミックスされたものとなります。
1種:大きく太目の長方形、顔(頭)が大きく各パーツ(目鼻口)も大きい
2種:細長い形
3種:円形(エラが張っていて、一般に顔の右側が縮んでいる。目鼻口の要素
間の間隙が小さい)
4種:緩やかな円形(一般に顔の左側が縮んでいて、目鼻口の要素間の間隙が
小さい)
5種:ホームベース形(額の幅が広い、顎が張ってはっきしている。首が前方
に傾いていて、三白眼になり易い)
6種:ホームベース形で角に丸みがある(首が前方に傾いている)
7種:捻じれた長方形(右捻じれが多い)
8種:捻じれた長方形で角に丸みがある(左捻じれが多い)
9種:樽形(少し角ばった感じ)、多くは口は真一文字に閉じている
10種:卵形(卵の尖った方が下で、広い方がオデコで丸みがある。ただ顔・
頭の長さは長め)
実際にはどのような順で観察して体癖を推測するのか
まずは、顔を見る最初の大切なポイントは、以下の図に示した「長さ」です。
A:2つの目を結ぶラインと口のラインまでの距離(目と鼻と口の距離感)
B:顔の縦の長さ
「A」が短い場合、つまり目鼻口がぎゅっと接近している人は、3種または4種が入っています。
3種と4種の区別は、エラが張っていてほっぺ辺りが幅広で丸みがあれば3種、エラの張り方やほっぺ辺りの幅広が軽度で丸みが少なければ4種です。
3種と4種の区別に悩む場合は、明るくて外交的な感じなら3種、少しクールで控え目な感じなら4種と私は判断します。ほぼ間違いないと思います。
「B」が長い場合、つまり面長な人は、7種、8種、10種のどれかが入っています。
7種、8種、10種の区別は、
7種では、捻じれていて四角の様に角ばってくる、
8種では、捻じれていて四角の様に角ばってくるが角には丸みがある、
10種では、額(オデコ)が広く、顎の辺りが細い感じです。
例えば、7種が入っていると実際に顔・頭は長いのですが、もう片方が3種や4種だと、顔は長いけれど目から口の距離が短く、長い顔に目鼻口がぎゅっとコンパクトに収まっている感じになります。
整理すると、
●「A」が短くかつ「B」が長い場合:
3と7、3と8、3と10、
4と7、4と8、4と10のどれかになります。
7種、8種、10種の区別は、前述のとおり以下のようです。
7種では、捻じれていて四角の様に角ばってくる、
8種では、捻じれていて四角の様に角ばってくるが角には丸みがある、
10種では、額(オデコ)が広く、顎の辺りが細い感じです。
●「A」が短くかつ「B」が長くない場合:
3と1、3と2、3と5、3と6、3と9、
4と1、4と2、4と5、4と6、4と9のどれかになります。
1種、2種、5種、6種、9種の区別ですが、
1種では、顔が大きくなり角ばってくる、
2種では、顔が細くなってくる、
5種では、額(オデコ)の幅が広く顔の形が角ばります、
6種では、額(オデコ)の幅が広く顔の形が角ばりますが角には丸みがある、
9種では、丸みが減り全体的に角ばってくる、一般に口は真一文字に閉じる
●「A」が短かくなくかつ「B」が長い場合:
「B」が長いのだから、7種、8種、10種のどれかが入っていますね。
7種、8種、10種の区別は、以下の前述のとおりです。
7種では、捻じれていて四角の様に角ばってくる、
8種では、捻じれていて四角の様に角ばってくるが角には丸みがある、
10種では、額(オデコ)が広く顎の辺りが細い感じです。
◇7種がある場合は、7種の顔に以下の体癖が合わさります
1種では、顔が大きくなり角ばってくる、
2種では、顔が細くなってくる、
5種では、額(オデコ)の幅が広く顔の形が角ばります、
6種では、額(オデコ)の幅が広く顔の形が角ばりますが角には丸みがある、
9種では、丸みが減り全体的に角ばってくる、一般に口は真一文字に閉じる
◇8種がある場合は、8種の顔に以下の体癖が合わさります
1種では、顔が大きくなり角ばってくる、
2種では、顔が細くなってくる、
5種では、額(オデコ)の幅が広く顔の形が角ばります、
6種では、額(オデコ)の幅が広く顔の形が角ばりますが角には丸みがある、
9種では、丸みが減り全体的に角ばってくる、一般に口は真一文字に閉じる
◇10種がある場合は、10種の顔に以下の体癖が合わさります
1種では、顔が大きくなり角ばってくる、
2種では、顔が細くなってくる、
5種では、額(オデコ)の幅が広く顔の形が角ばります、
6種では、額(オデコ)の幅が広く顔の形が角ばりますが角には丸みがある、
9種では、丸みが減り全体的に角ばってくる、一般に口は真一文字に閉じる
●「A」が短かくなくかつ「B」が長くない場合:
「A」が短かくなくかつ「B」が長くないのだから、1種、2種、5種、6種、9種の中から二つが組み合わさることになりますね。
具体的には、1と5、1と6、1と9、2と5、2と6、2と9、9と5、9と6ですね。
◇1種と5種、1種と6種、1種と9種の場合
1種は、大きく太目の長方形で、顔(頭)が大きく各パーツ(目鼻口)も大き
いでしたね。
5種、6種、9種の区別ですが、以下のようです。
5種では、額(オデコ)の幅が広く顔の形が角ばります、
6種では、額(オデコ)の幅が広く顔の形が角ばりますが角には丸みがある、
9種では、丸みが減り全体的に角ばってくる、一般に口は真一文字に閉じる
◇2種と5種、2種と6種、2種と9種の場合
2種は、細長い形の顔でしたね。
5種、6種、9種の区別ですが、以下のようです。
5種では、額(オデコ)の幅が広く顔の形が角ばります、
6種では、額(オデコ)の幅が広く顔の形が角ばりますが角には丸みがある、
9種では、丸みが減り全体的に角ばってくる、一般に口は真一文字に閉じる
◇9種と5種、9種と6種の場合
9種は、樽形(少し角ばった感じ)で、多くは口は真一文字に閉じているでし
たね。
5種、6種の区別ですが、以下のようです。
5種では、額(オデコ)の幅が広く顔の形が角ばります、
6種では、額(オデコ)の幅が広く顔の形が角ばりますが角には丸みがある。
これで、全ての組み合わせが出てきました。
ただし、二つの数字の組み合わせは推測できましたが、どちらの数字が活動面のでどちらの数字が心理面なのかは、また別に推測する必要があります。
言葉が示すとおり、どちらの特徴がより行動面に出ていて、どちらの特徴がより心理面に出ているかです。
行動面の体癖と心理面の体癖の関係について
行動面の体癖は、自然とでてきていて本人はあまり意識していたり気づいていないことが多いのですが、心理面の体癖は、心なので自身が意識していて気付いていることが多いようです。
なので行動面の体癖を、心理面の体癖を通して観察している感じになります。
言い換えると、体癖に基づく行動性を体癖に基づく心が絶えず観察し評価している感じです。
活動面が「2種」で心理面が「8種」の私を例にとって説明してみます。
「2種」の活動は、身体を使うというより頭で考えることが多いのが特徴です。
また、「8種」の心理は、負けないように頑張る、つまり負けないように努力しようという気持ちが強いです。
ですから、「8種」の心からすると、「2種」の活動を見ていて、考えて頑張るのはいいけれど、考えてばかりいないで負けないようにもっと身体を動かして積極的に行動した方がいいんじゃないかなどとなります。
今回は、以上です。
いかがでしたか?
使えそうですか?
何か不明な点や疑問がございましたら、是非お問合わせください。
参考資料:
東洋医学セミナー(五行類型論Ⅰ~Ⅲ)、竹下雅敏、シャンティ・フーラ
体癖1、体癖2、野口晴哉、全生社
Comments